- 2022年2月16日
- 2024年1月15日
「機動警察パトレイバー2 the Movie」後藤と荒川の「戦争と平和」の問答を紐解く【前編】~血まみれの平和と言葉遊びの20世紀(ネタバレ解説)
「正義は力の等しい者の間でこそ裁きができるのであって、強者は自らの力を行使し、弱者はそれに譲る、それが世の習いというものだ」 トゥキュディデス『歴史』※1 日本アニメーション史上、おそらく最高傑作であり、かつ最大の問題作である押井守監督による劇場用長 […]
「正義は力の等しい者の間でこそ裁きができるのであって、強者は自らの力を行使し、弱者はそれに譲る、それが世の習いというものだ」 トゥキュディデス『歴史』※1 日本アニメーション史上、おそらく最高傑作であり、かつ最大の問題作である押井守監督による劇場用長 […]
先日、ブックオフの創業者が逝去したというニュースがありました(2022年1月)。 ブックオフといえば、1990年代に「新古書店」と言われる全く新しい形態の古本屋を誕生させ、いまや当たり前の存在となっています。 そのあまりに斬新な営業スタイルは、90年 […]
「ユダヤの民二千年の、漂白の体験が、この島国の民、二千年の閉ざされた幸福な体験と、すぐにおきかえられるとも思えません。ディアスポラののち、何年たって、何を学びとるか・・・それまで日本人は、まだ日本民族であり続けるかどうか・・・」 小松左京『日本沈没』 […]
【前編はこちら】 ⇒銀河英雄伝説に見る政治体制論・国家論の考察【前編】~「民主政」と「共和政」の狭間で 前編では、「民主共和制」なるものの実態と、特に民主政の瑕疵を見てきました。 そして、銀英伝においては、自由惑星同盟のデモクラシーは、新銀河帝国の専 […]
「人類の創成とともにゴールデンバウム王朝があったわけではない。不死の人間がおらぬと同様、不滅の国家もない。余の代で銀河帝国が絶えて悪い道理がなかろう」 (皇帝フリードリッヒ四世) 田中芳樹『銀河英雄伝説1』東京創元社、2016年、223頁。 田中芳樹 […]
【前編はこちら】 →機動警察パトレイバー旧OVA「二課の一番長い日」解説・考察【前編】~自衛隊クーデターのリアリティ(押井守) 米国という最大の「障害」 在日米軍の存在は、日本でクーデターを企図する場合、最大の妨害要素であり、そのハードルは高く、成功 […]
「もしかして、あなたもパターソンの詩人ですか?」 (本編より) 2016年(米)、ジム・ジャームッシュ監督 あらすじ ニュージャージー州パサイク郡パターソン。 この街に住む市名と同じ名の路線バス運転手パターソン(演:アダム・ドライバー)は、妻と二人で […]
2015年(仏、ベルギー、ルクセンブルク)、監督ジャコ・ヴァン・ドルマル あらすじ ベルギー、ブリュッセル。 この街のアパートメントの一室に住む、酒浸りのろくでなし親父。 毎日、妻と娘に暴言を吐いて、時には手も上げる。 そんな彼の正体は「神」だった。 […]
「8月ジャーナリズム」という言葉があります。毎年8月になると、テレビなどで戦争特集が組まれて、8/15の終戦記念日でピークになる現象を揶揄した言葉です。 「8月だけ、戦争特集を次々に打ち出すのは如何なものか?」という疑問が背景にあるようですが、果たし […]
「予はオーベルシュタインを好いたことは、一度もないのだ。それなのに、かえりみると、もっとも多く、あの男の進言に従ってきたような気がする。」 (皇帝ラインハルト) 田中芳樹『銀河英雄伝説10』東京創元社、2009年、117頁 田中芳樹『銀河英雄伝説』と […]