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  • 2024年9月22日
  • 2024年9月22日

こんな地球侵略もありだよね~キース・トーマス『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』【SF感想】

ちょっと面白い手法の地球侵略モノを読みました。 キース・トーマス『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』です。 副題は「世界から数十億人が消えた日」です。なかなか不穏で、興味をそそられますね。 あらすじ カリフォルニア大学の女性天文学者ダリア・ミッチェ […]

  • 2024年7月2日
  • 2024年7月2日

ミヒャエル・エンデ『モモ』とプラトン哲学~経済の専制と哲学の抵抗

「人、たとえ全世界を手に入れても、己(おの)が魂を失えば、何の得があろうか」 マタイ伝16章26節 ミヒャエル・エンデの『モモ』。 言わずと知れた児童文学の傑作ですが、本書を読んでいると、プラトン哲学との強い親和性を見出すことができます。 今回は、『 […]

  • 2024年4月4日
  • 2024年4月23日

【感想・考察】小松左京『お召し』~巧みな伏線回収が光る隠れた傑作SF短編

「何人もによって書かれたものかね?」 「そうらしいです。―この、一番最初にのっているものは、一番筋が通っていて、内容は一番ショッキングです」 小松左京「お召し」より※1 あらすじ 長官の執務室に入ってきた調査官が携えていたのは、古代遺跡から発見された […]

  • 2023年3月7日

古野まほろ『公安警察』~「警備公安警察」入門書の新たなスタンダード(感想・紹介)

ミステリー作家・古野まほろ。 元警察官僚という異色の経歴の持ち主ですが、その経験・知見を活かして、『警察手帳』(新潮新書、2017年)を皮切りに、次々と「警察」関連本(いずれも新書)を世に送り出しています。 そして今回、そのものズバリ『公安警察』(祥 […]

  • 2022年12月2日
  • 2022年12月25日

有川浩『図書館戦争』の政治学的考察③(国際政治的側面)~日米同盟か日中同盟か、海洋国家か大陸国家か

★前回の記事はこちら →有川浩『図書館戦争』の政治学的考察②(政治思想的側面)~戦後民主主義の死と前近代への回帰 「政治が力のバランスの上に立っているという現実を、理想論におぼれて見失ってはならない。」 エドワード・ルトワック※1 第1回で、図書隊と […]

  • 2022年11月21日
  • 2023年10月21日

有川浩『図書館戦争』の政治学的考察②(政治思想的側面)~戦後民主主義の死と前近代への回帰

★前回の記事はこちら →「考察①(軍事的側面)~第三・四の武装組織としての図書隊、メディア良化隊」 戦後民主主義が虚妄だとか、平和憲法なんてつまらんということを公然と主張できること、そのこと自体が、戦後民主主義がかつての大日本帝国に対して持っている道 […]

  • 2022年11月21日
  • 2023年4月2日

有川浩『図書館戦争』の政治学的考察①(軍事的側面)~第三・四の武装組織としての図書隊、メディア良化隊

内戦には独特の陰惨さがある。それは骨肉間の闘争(Bruderkrieg)である。蓋し敵をも包摂する共通の政治単位内の闘争であり、両陣営ともに共通の統一体に対し同時に絶対的肯定と絶対的否定をもって臨むからである。 カール・シュミット『獄中記』※1 有川 […]

  • 2022年7月16日
  • 2022年12月14日

村上篤直『評伝小室直樹』~『シャンタラム』から政治学原論まで【感想・雑感】

「人生は短い。一生を学問に費やそうと思ったが、あっという間だよ」 村上篤直『評伝小室直樹』(下)ミネルヴァ書房、2018年、567頁。 在野の巨人と言えば、誰を思い浮かべるでしょうか? 私だと、パッと思いつくのが、西のエリック・ホッファー、東の小室直 […]

  • 2022年6月16日

赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい」再読~なぜ「戦争」は希望になるのか?(感想・雑感)

素直な人だと思う。 率直にそのまま書けばこういう感想になります。 一切の飾りなく、現状の苦境を吐露すれば、こういう言にしかならないでしょう。 「論座」2007年1月号に掲載された赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい~三一歳、フリーター。希望は、戦争 […]

  • 2022年4月18日

森達也『千代田区一番一号のラビリンス』~ジャンル不明!まさにラビリンスな天皇小説【感想・雑感】

「そんなこと言っていたら何もできない」 「だからタブーなんだよ。全方位的にトラップがある。それが天皇制の本質だ」 森達也『千代田区一番一号のラビリンス』現代書館、2022年、214-215頁。 「天皇小説」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか? 一番 […]