- 2024年7月2日
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ミヒャエル・エンデ『モモ』とプラトン哲学~経済の専制と哲学の抵抗
「人、たとえ全世界を手に入れても、己(おの)が魂を失えば、何の得があろうか」 マタイ伝16章26節 ミヒャエル・エンデの『モモ』。 言わずと知れた児童文学の傑作ですが、本書を読んでいると、プラトン哲学との強い親和性を見出すことができます。 今回は、『 […]
「人、たとえ全世界を手に入れても、己(おの)が魂を失えば、何の得があろうか」 マタイ伝16章26節 ミヒャエル・エンデの『モモ』。 言わずと知れた児童文学の傑作ですが、本書を読んでいると、プラトン哲学との強い親和性を見出すことができます。 今回は、『 […]
人肉喰らいの食屍鬼の登場は、国際政治にどのような影響を与えるのだろうか。リアリスト の解答は、驚くべきものではあるが、いたってシンプルである。すなわち、そこでの国際関係には、何らの変化もないというのだ。このパラダイムは、人類に対する新たな実存的脅威が […]
★前回の記事はこちら →有川浩『図書館戦争』の政治学的考察②(政治思想的側面)~戦後民主主義の死と前近代への回帰 「政治が力のバランスの上に立っているという現実を、理想論におぼれて見失ってはならない。」 エドワード・ルトワック※1 第1回で、図書隊と […]
8月15日。 都心部が閑散とするお盆に、神保町古書店街を散策しました。 巷で話題のパサージュ いやあ、三省堂本店も閉店しちゃいましたね。 (まあ、新しく生まれ変わるのですが・・・) 無くなるものもあれば、新しく生まれるものもあり。 今、メディアで話題 […]
東京・丸の内とアリストテレス。 一見、この何も関係なさそうな両者が出会う場所があります。 東京駅前、旧東京中央郵便局「KITTE」2階3階。 それが、「インターメディアテク」。 しばし、演繹の世界を離れて(笑)、帰納の世界を見に行きたいと想います。 […]
素直な人だと思う。 率直にそのまま書けばこういう感想になります。 一切の飾りなく、現状の苦境を吐露すれば、こういう言にしかならないでしょう。 「論座」2007年1月号に掲載された赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい~三一歳、フリーター。希望は、戦争 […]
「しかしわれわれは政治を運命として傍観したり絶望したり、逃避したりしてはならないのです。」※1 丸山真男 ★《第1~3話》の考察はこちら→「ソロンは古代アテナイの夢を見るか?」 ★《第4話》 の考察はこちら→「その道はディストピアに至るのか?」 NH […]
「結局のところ、現今のあらゆる国家には例外なく悪政が行われているということに気づかなければならなかった。―法制のありさまを見るに、どの国家にあっても、何か途方もない方策を講じ、しかも幸運に恵まれるのでもなければ、およそ治癒しがたい状態にあったのですか […]
「ではまさにこの点についても,君は同じ考えだろうか?ほかでもない,多くの人々が哲学に対してきつく当ることのそもそもの責任は,その柄でもないのによそから入りこんできた,あの騒々しい連中にあるということだ。彼らは,お互いに罵り合い,喧嘩腰であって,いつも […]
「正義は力の等しい者の間でこそ裁きができるのであって、強者は自らの力を行使し、弱者はそれに譲る、それが世の習いというものだ」 トゥキュディデス『歴史』※1 日本アニメーション史上、おそらく最高傑作であり、かつ最大の問題作である押井守監督による劇場用長 […]