- 2024年11月30日
- 2024年12月4日
映画「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」(感想・考察)~たとえ内戦を覚悟しても、シーザーは討たれなければならない
(監督アレックス・ガーランド/2023年、米英合作) 内戦には独特の陰惨さがある。それは骨肉間の闘争(Bruderkrieg)である。蓋し敵をも包摂する共通の政治単位内の闘争であり、両陣営ともに共通の統一体に対し同時に絶対的肯定と絶対的否定をもって臨 […]
(監督アレックス・ガーランド/2023年、米英合作) 内戦には独特の陰惨さがある。それは骨肉間の闘争(Bruderkrieg)である。蓋し敵をも包摂する共通の政治単位内の闘争であり、両陣営ともに共通の統一体に対し同時に絶対的肯定と絶対的否定をもって臨 […]
政治は物理的強制を最後的な保証としているが、物理的強制はいわば政治の切札で、切札を度々出すようになってはその政治はもうおしまいである。 丸山真男『政治の世界』岩波書店、2014年、54頁。 先日、NHKで海外ドキュメンタリー「米議会襲撃が再び起きたら […]
★前回の記事はこちら →「考察①(軍事的側面)~第三・四の武装組織としての図書隊、メディア良化隊」 戦後民主主義が虚妄だとか、平和憲法なんてつまらんということを公然と主張できること、そのこと自体が、戦後民主主義がかつての大日本帝国に対して持っている道 […]
イメージ写真は雪の中の市ヶ谷・防衛庁 【前編はこちら】 →後藤と荒川の「戦争と平和」の問答を紐解く【前編】~血まみれの平和と言葉遊びの20世紀 「国家に永遠の敵もいない。永遠の友もいない。永遠なのは国利だけである。」 ヘンリー・パーマストン 「後編」 […]
「正義は力の等しい者の間でこそ裁きができるのであって、強者は自らの力を行使し、弱者はそれに譲る、それが世の習いというものだ」 トゥキュディデス『歴史』※1 日本アニメーション史上、おそらく最高傑作であり、かつ最大の問題作である押井守監督による劇場用長 […]
「それもこれも、日米安保にあぐらをかき、沖縄を犠牲にし続けてきたツケが回ってきたのかも・・・。あの“少女暴行事件”をもっと重く見るべきだった・・・」 (日本政府高官) さいとうたかを『ゴルゴ13』(115)リイド社、2000年、70頁。 さいとうたか […]
【前編はこちら】 →機動警察パトレイバー旧OVA「二課の一番長い日」解説・考察【前編】~自衛隊クーデターのリアリティ(押井守) 米国という最大の「障害」 在日米軍の存在は、日本でクーデターを企図する場合、最大の妨害要素であり、そのハードルは高く、成功 […]
「東京で俺たちを待っていたのは、戦争だった・・・」 前編より(篠原遊馬) あらすじ 2月、雪の気配を漂わせる東京。 特車二課第2小隊の面々が休暇で、それぞれ思い思いに過ごす中、 東北縦貫道での検問を、不審なレイバー積載トレーラーが強行突破し、追跡のパ […]
1964年制作(米)、ジョン・フランケンハイマー監督 あらすじ 米ソ間で核廃棄条約が合意され、それに対して、国論が分裂する米国。 国防総省の統合参謀本部に勤務するマーティン・ケイシ―大佐(演:カーク・ダグラス)は、五月のある月曜日、将官間で奇妙な「競 […]
今回、「政治」がテーマのアニメを取り上げようとしたのですが、意外と挙げることができませんでした。 作品のリアリティを出す為(演出)とか、サブテーマとしてなら幾らでもあるのですが、「政治」そのものがメインテーマになってくるアニメーション作品というのは、 […]