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戦争

  • 2024年11月30日
  • 2024年12月4日

映画「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」(感想・考察)~たとえ内戦を覚悟しても、シーザーは討たれなければならない

(監督アレックス・ガーランド/2023年、米英合作) 内戦には独特の陰惨さがある。それは骨肉間の闘争(Bruderkrieg)である。蓋し敵をも包摂する共通の政治単位内の闘争であり、両陣営ともに共通の統一体に対し同時に絶対的肯定と絶対的否定をもって臨 […]

  • 2024年7月24日
  • 2024年11月17日

3年B組金八先生スペシャル「贈る言葉」(1982年放送)での自衛隊批判を巡って【前編】~桜中学の先生方に贈る「政治学の特別授業」

いかなる政府もトマス・ホッブズが『リヴァイアサン』で展開した国家統治の問題を内包することなしには、存立さえできないことを、人びとはしたたかに思い知るべきであった。そこを通過しないで、一国民の政治的成熟が得られるであろうか。 磯田光一『戦後史の空間』新 […]

  • 2022年10月6日
  • 2022年12月14日

映画「エンド・オブ・ザ・ワールド」(「渚にて」リメイク)~「明日世界が終ろうとも、今日、私は林檎の木を植える」【感想】

2000年(豪)、195分 「たとえ、明日、世界が終ろうとも、今日、私は林檎の木を植える」 マルティン・ルター あらすじ 台湾海峡封鎖を発端にした米中の緊張は、遂に、全面核戦争に発展した。 その結果、北半球は濃密な放射能に汚染され、全滅。 わずかに南 […]

  • 2022年9月4日
  • 2022年12月14日

映画「二百三高地」~「美しい国・日本」「美しい国・ロシア」、今では描けない戦争の悲惨さ

1980年(日本) 「せやけど、ロシア人が皆、日本人の敵だと思うような考え方だけはしちゃいかんぞ。」 本編より 日露戦争の旅順攻囲戦を描いた大作です。旅順要塞攻略を目指す第三軍の司令官・乃木希典大将(演:仲代達矢)と、召集されて旅順で戦うことになる小 […]

  • 2022年6月16日

赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい」再読~なぜ「戦争」は希望になるのか?(感想・雑感)

素直な人だと思う。 率直にそのまま書けばこういう感想になります。 一切の飾りなく、現状の苦境を吐露すれば、こういう言にしかならないでしょう。 「論座」2007年1月号に掲載された赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい~三一歳、フリーター。希望は、戦争 […]

  • 2022年3月3日
  • 2022年4月14日

ロシア軍ウクライナ侵攻は「対岸の火事」どころか「明日は我が身」~「まさか」の日本侵攻はあり得るか?

考えのなかだけでは、誇張されたこと、真実ではないことと思われるような出来事が、現実の戦争においては至る処に生起するのである。 クラウゼヴィッツ『戦争論』(上)岩波書店、2000年、132頁。 2022年2月24日、ロシア軍がウクライナに対して全面軍事 […]

  • 2022年2月16日
  • 2023年11月18日

「機動警察パトレイバー2 the Movie」後藤と荒川の「戦争と平和」の問答を紐解く【後編】~最高意思決定の段階では国家理性だけが存在する(ネタバレ解説)

イメージ写真は雪の中の市ヶ谷・防衛庁 【前編はこちら】 →後藤と荒川の「戦争と平和」の問答を紐解く【前編】~血まみれの平和と言葉遊びの20世紀 「国家に永遠の敵もいない。永遠の友もいない。永遠なのは国利だけである。」 ヘンリー・パーマストン 「後編」 […]

  • 2022年2月16日
  • 2024年1月15日

「機動警察パトレイバー2 the Movie」後藤と荒川の「戦争と平和」の問答を紐解く【前編】~血まみれの平和と言葉遊びの20世紀(ネタバレ解説)

「正義は力の等しい者の間でこそ裁きができるのであって、強者は自らの力を行使し、弱者はそれに譲る、それが世の習いというものだ」 トゥキュディデス『歴史』※1 日本アニメーション史上、おそらく最高傑作であり、かつ最大の問題作である押井守監督による劇場用長 […]

  • 2021年12月25日

ゴルゴ13「沖縄シンドローム」~沖縄が独立する日

「それもこれも、日米安保にあぐらをかき、沖縄を犠牲にし続けてきたツケが回ってきたのかも・・・。あの“少女暴行事件”をもっと重く見るべきだった・・・」 (日本政府高官) さいとうたかを『ゴルゴ13』(115)リイド社、2000年、70頁。 さいとうたか […]

  • 2021年12月2日
  • 2021年12月8日

映画「工作~黒金星と呼ばれた男」~ブラック・ヴィーナスが沈むとき。国際政治の闇を描いた衝撃作【感想・雑感】

2016年(韓国)、ユン・ジョンビン監督 「お互い祖国のためにしたことだ。私的な感情はない。」 (本編より) 韓国のインテリジェンス(スパイ)映画の秀作です。 本作の最大の特徴は、物語が「ほぼ実話」であり、登場人物も実在であり、幾人かは存命である点に […]