- 2025年5月30日
- 2025年6月6日
マーガレット・アトウッド『侍女の物語』におけるギレアデ共和国の政治学的考察~アメリカ合衆国が解体し、神聖国家となる日【女性たちのキリングフィールド】
イランという一語をイラン・イスラーム共和国に変えた法令が、過去と現在の私を無意味な存在にしたことを私は知っていた。このような運命に見舞われたのは私のほかにも大勢いたが、だからといって気が楽になるわけではなかった。 A・ナフィーシー『テヘランでロリータ […]
イランという一語をイラン・イスラーム共和国に変えた法令が、過去と現在の私を無意味な存在にしたことを私は知っていた。このような運命に見舞われたのは私のほかにも大勢いたが、だからといって気が楽になるわけではなかった。 A・ナフィーシー『テヘランでロリータ […]
「盲目の国では隻眼の者は王である。」 古代ギリシアの格言 ローマ教皇(法王)の逝去に伴い、枢機卿団で開催される教皇選挙(コンクラーベ)を描いたフィクションです。 次々と有力候補の秘密が暴かれ、混沌としていくコンクラーベの人間模様・権力闘争を描いたポリ […]
「ウルトラマン」シリーズは、ほぼ見ないのですが、お付き合いで観ることになった、今回の「ウルトラマンアーク」は、いやはや面白かったですね。 特に、第22話「白い仮面の男」には唸らされました。 これ、子供に理解できるのか? という訳で、今回は、この22話 […]
(監督アレックス・ガーランド/2023年、米英合作) 内戦には独特の陰惨さがある。それは骨肉間の闘争(Bruderkrieg)である。蓋し敵をも包摂する共通の政治単位内の闘争であり、両陣営ともに共通の統一体に対し同時に絶対的肯定と絶対的否定をもって臨 […]
「人、たとえ全世界を手に入れても、己(おの)が魂を失えば、何の得があろうか」 マタイ伝16章26節 ミヒャエル・エンデの『モモ』。 言わずと知れた児童文学の傑作ですが、本書を読んでいると、プラトン哲学との強い親和性を見出すことができます。 今回は、『 […]
人肉喰らいの食屍鬼の登場は、国際政治にどのような影響を与えるのだろうか。リアリスト の解答は、驚くべきものではあるが、いたってシンプルである。すなわち、そこでの国際関係には、何らの変化もないというのだ。このパラダイムは、人類に対する新たな実存的脅威が […]
★前回の記事はこちら →有川浩『図書館戦争』の政治学的考察②(政治思想的側面)~戦後民主主義の死と前近代への回帰 「政治が力のバランスの上に立っているという現実を、理想論におぼれて見失ってはならない。」 エドワード・ルトワック※1 第1回で、図書隊と […]
8月15日。 都心部が閑散とするお盆に、神保町古書店街を散策しました。 巷で話題のパサージュ いやあ、三省堂本店も閉店しちゃいましたね。 (まあ、新しく生まれ変わるのですが・・・) 無くなるものもあれば、新しく生まれるものもあり。 今、メディアで話題 […]
東京・丸の内とアリストテレス。 一見、この何も関係なさそうな両者が出会う場所があります。 東京駅前、旧東京中央郵便局「KITTE」2階3階。 それが、「インターメディアテク」。 しばし、演繹の世界を離れて(笑)、帰納の世界を見に行きたいと想います。 […]
素直な人だと思う。 率直にそのまま書けばこういう感想になります。 一切の飾りなく、現状の苦境を吐露すれば、こういう言にしかならないでしょう。 「論座」2007年1月号に掲載された赤木智弘「『丸山真男』をひっぱたきたい~三一歳、フリーター。希望は、戦争 […]