【あらすじ】
「サヨコ」という謎めいた少女の伝説がある中学校。
女子生徒の潮田玲(演:鈴木杏)は、その「サヨコ」の伝説に強い興味を示す。
時同じくして、サヨコと同名の美少女・津村沙世子(演:栗山千明)が転校してくる。偶然?
それから学校内に巻き起こる不可思議な事件。
玲は幼馴染の関根秋(演:山田孝之)と事件を追っていくが、やがて、校庭で、ひとつの石碑を発見する。そこにはこう刻まれていた。
「昭和六十三年 津村沙世子 享年十五」
一体、津村沙世子とは何者なのか?
そして「サヨコ」の伝説とは一体何なのか?
謎が謎を呼ぶ、学園ミステリーホラー。
2000年にNHKで全12話放送された連続ドラマです。
原作は、「ノスタルジアの魔術師」こと恩田陸。彼女のデビュー作の同名小説。
恩田陸作品と言えば、郷愁を誘うと同時に、どこか不安で、不穏で、不可解な世界を見せて(魅せて)くれる作品群で知られますが、『六番目の小夜子』は、そんな特徴を余すことなく詰め込んだ、作品となっており、さすが原点だと思わせる小説です。
原作では高校が舞台ですが、ドラマ版では中学校に変わっています。
しかしながら、原作のテイストを見事に活かした作品に仕上がっており、全12話、目を離せなくなること請け合いです。
今も活躍する俳優陣の子役時代
中学校が舞台ということで、子役(10代)が中心になりますが、その顔触れは、現在でもお馴染みの第一線で活躍する俳優多数。
ダブル主人公である潮田玲役に鈴木杏、津村沙世子役に栗山千明。そして、関根秋役の山田孝之。
この中心となる3人以外にも、松本まりか、平田裕香、勝地涼、内野謙太などの子役時代が観れます。
脇を固める俳優陣(教員・父兄役)も、村田 雄浩、古尾谷雅人、美保純、小日向文世、多岐川裕美、一色紗英などなど。
学園ミステリー?
上記のあらすじに、「学園ミステリーホラー」と書きましたが、ぶっちゃけ、ジャンルを書くことに苦慮する作品です。ジュブナイル、学園青春ドラマと書いても間違いではない。
そのような捉えどころのなさが魅力になっています。
中高生が観るのと、大人が観るのでは、大分印象が変わるかもしれません。
「サヨコ」という存在を、どう解釈するかは、あなた次第です。
人気の根強い作品ですが、最近は再放送されておらず、是非、地上波の再放送が待たれる傑作ドラマです。